ビットコインの価格はなぜ上昇する?ビットコインの値動きの仕組みを徹底解説
ビットコインはゼロから600万円に成長している 2021年初頭、ビットコインの価格はそれ以前の最高値を更新し、400万円台を記録しました。 2021年3月20日現在ではおよそ635万円台にまで上昇しています。 2020年9月には100万円台だったため、当時100万円分のビットコインを保有していれば、600万円以上になっていた計算です。 高騰のニュースを受けて投資を検討した人も多いでしょう。 ビットコインは元々2009年に運用が開始され、登場からおよそ10年でゼロから600万円に成長しました。 他の金融商品と比べると圧倒的なペースで成長しており、これからも更なる値上がりが予想されています。 しかし実体が存在せず、管理者のいないビットコインが値動きする仕組みは株式やFXなどと比べると分かりにくい部分もあります。 過去には相場が暴落したこともありました。そのため投資をためらってしまうかもしれません。 今回はビットコインが値動きする仕組みを解説します。 この記事を参考に、ビットコインの値上がりするタイミングをつかんで投資を始めてみてください。 ビットコインは需要と供給によって値動きする すべての商品は需要と供給によって価格が決まります。 さまざまな要因によって需要と供給が変化することで値動きが発生します。 この仕組みはビットコインに限らず、経済の基本とも言えるものです。 投資の世界では需要と供給の変化から相場の変動を読んで、適切なタイミングで取引を行うことが大切です。 例えば株式市場では新株発行を行うことで市場に流れる株式の量が増え、供給が増加します。 このとき需要が上回れば株価は上昇しますが、供給が上回った場合は株価が下落します。 企業が自社の株式を買う「自社株買い」を行った際には、市場に供給される株式の量が減少するため株価が上昇します。 また他の金融商品は企業や国家などの管理者が存在するほか、投資家を守る仕組みが整備されているため、価格が過度に変動しません。 しかしビットコインは管理者や投資家保護の仕組みが存在しません。 更にビットコインは供給量の上限が2100万BTCと決まっており、発行ペースもプログラムで決まっているため、相場が大きく値動きします。 ビットコインの場合、値動きの要因がより直接的に相場に影響を及ぼすため特に需要と供給の変化に注意する必要があります。 ビットコインの価格が上昇する要因とは? ビットコインの価格が上昇する要因は「ビットコインの需要が増加するもの」と「ビットコイン以外の投資対象の需要が下落するもの」の2つに大別されます。 例えばビットコインについてのポジティブなニュースが流れると、ビットコインの価格は上昇します。 知名度が向上したり、投資の対象として将来性を見出した多くの人が取引に参加し、需要が上昇するのです。 またビットコインがアップデートし、新たな機能が追加されたときなども価格が上昇します。 2017年8月にはビットコインがハードフォークというアップデートを経て、ビットコインとビットコインキャッシュの2つの通貨に分裂しました。 このときも価格が上昇しています。 他にもビットコイン以外の投資対象の需要が下落してもビットコインの価格が上昇することがあります。 日本円やアメリカドルなどの通貨や株式に向かう資金がビットコインに向かうことでビットコインの需要が拡大するのです。 2019年11月にはアルゼンチンペソの価格が下落し、アルゼンチン国内で信頼を失ったペソをアメリカドルや暗号資産に交換する人が多く表れました。 その結果アルゼンチン国内の暗号資産取引所では、他の国よりもビットコインが30%以上も高値を記録しています。 なぜビットコインは高騰した? ではなぜ2020年にビットコインは大きく高騰したのでしょうか。 ビットコインは2020年10月に120万円を突破し、そこから上昇を続けました。 この高騰の最も大きな要因となったのが、コロナショックです。 2020年2月ごろから新型コロナウイルスが金融市場にも大きな影響を与え、アメリカドルや株価を下落させました。 当初は暗号資産も法定通貨と共に下落していましたが、各国の政府が新型コロナウイルスによる不況を乗り越えるために大規模な金融緩和政策を実行すると状況が一変します。 金融緩和によって市場に多額の法定通貨が出回り、各国で法定通貨の価格が下落しました。 すると投資家が自分の資産を守るために法定通貨から暗号資産へと資産を移し、多額の資金が暗号資産市場へ流れました。 ビットコインも需要が拡大し、価格が上昇しています。 また2020年には、世界的な大企業がビットコインを購入しました。 8月にはマイクロストラテジー社が約260億円分ものビットコインを購入し、翌9月、12月、2021年1月にも追加購入しています。 更に2021年2月には電気自動車大手のテスラ社がビットコインに約1500億円も投資をしていることを発表しました。 世界的な大企業がビットコインに多額の投資をすることでビットコインの供給量が減少するうえ、これまで投資をためらっていた人も有名企業が投資をするなら信頼できると考え、新たにビットコインへの投資を始めます。 結果として供給が減って需要が拡大し、値上がりを加速させました。 値動きの仕組みを理解してビットコインへ投資しよう 今回はビットコインが値動きする仕組みと価格が上昇する要因を紹介し、実際に2020年から2021年にかけてビットコインが高騰した理由を解説しました。 ビットコインは需要と供給のバランスの変化によって値動きします。 特にビットコインは管理者が存在せず、規制が整備されていないため、より直接的に変化の影響を受けます。 ビットコインは需要の増加と、ビットコイン以外の投資対象の需要が減少することで価格が上昇します。 2020年は新型コロナウイルスによる市場の混乱と各国政府の金融緩和政策によって法定通貨などの価格が下落し、その分ビットコインの需要が拡大しました。 また世界的な大企業がビットコインへ投資したことなどもあいまって大きく価格を上昇させました。 これからビットコインへの投資を検討する人には、今回紹介した仕組みを理解したうえで購入することをおすすめします。 仕組みを理解すれば、日々のニュースや情報収集から値動きのきっかけをつかむことができるはずです。 闇雲に買うのではなく、仕組みを理解し、投資に適切なタイミングを把握することが重要なのです。
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