ビットコインとは、2009年に初めて発行され、10年以上の運用がなされている仮想通貨です。

ビットコインの起こりは2008年にサトシ・ナカモト氏の発表した論文で、ネット上の電子データのみで取引される仮想通貨(暗号資産)として生まれました。

仮想通貨は日本円や米ドルなどの法定通貨と違い国家による強制力が働かず、電子データであるためにコインや紙幣などの物理的な実体を持たない通貨となります。

ビットコインに最初に価格が付けられたのは2009年10月であり、当初は1ビットコイン=約0.07円として運用が開始されました。

その後、2012年頃までは1000円台で推移していましたが、2013年頃から価格が急騰。

2020年12月頃に1度ピークを迎え200万円を超えた後に価格が急落し、50万円~100万円前後での上下を繰り返したのち再び上昇に転じ、2021年2月10日には488万円の値が付いています。

このビットコインの価格に影響を及ぼす大きなイベントとして、「ビットコインETF」及び「ビットコインの半減期」というものが存在しています。

「ビットコインETF」とは上場投資信託(Exchange Traded Fund)の略称となります。

上場投資信託(ETF)は投資信託の1つであり、通常の投資信託との違いは上場しているかどうか(証券取引所を通じて取引するのかしないのか)となっています。

通常の投資信託は上場投資信託と比較して商品数・種類共に多く、また証券会社や銀行・郵便局などでも購入できる商品となります。

投資信託は通常、注文を出した当日は売買金額(基準価額)が公表されず、注文した翌営業日に公表されます。

運用方法には、日経平均株価やTOPIXなどに連動することを目指しているパッシブ運用(インデックスファンド)と、パッシブ運用(アクティブファンド)を上回る成果を目指しているアクティブ運用があります。

それに対し、上場投資信託は株式投資と同様に証券会社を通じて証券取引所に買付や売却の注文を出す形で購入します。

従って売買単位が決まっており、売買単位ごとに注文する形になります。

また、その価格は株式投資と同様に市場にてリアルタイムで値動きしており、指値注文と成行注文の二つの注文方法があります。

現在、ビットコインは株式市場への上場が認められておらず、仮に上場したとすれば多くの投資家がビットコインを購入することとなり、それによってビットコインの価格の急騰が起こると目されています。

次いで「ビットコインの半減期」ですが、これは一定期間ごとにマイニング報酬が半減する、という仕組みです。

ここで、まずはマイニングについて見ていきましょう。

マイニングは和訳すると「採掘」となり、これは「ビットコインなどの仮想通貨の取引承認に必要となる複雑な計算(コンピューター演算)作業に協力し、その成功報酬として新規に発行された仮想通貨を得ること」となっています。

ここでいうコンピューターとは一般的に使われているパソコンなども含まれます。

マイニングを行っている個人・グループなどはマイナー(採掘者)と呼ばれており、個人での採掘を行うことも可能ではありますが、利益を追求するならば高性能なグラフィックボードなどの設備投資が必要であり、なおかつビットコインにおいては、後述の半減期の存在によって採掘できる量も低減していく見込みとなっています。

仮想通貨の種類によっては半減期が有るものと無いものに分けられ、前者はビットコインやライトコインなど、後者はリップルなどになります。

次に、「ビットコインの半減期」が訪れる理由については、ビットコインの発行枚数が関係してきます。

まず、ビットコインには市場に出回りすぎて希少性が下がり、価値も下がってしまうことを防ぐ為に「21,000,000枚」という上限が設定されています。

ビットコインは一定のペースでこの上限に到達するよう新規発行枚数(インフレ率)がプログラムされており、定期的に発行枚数が減少するよう設計されています。これがいわゆる「ビットコインの半減期」となります。

具体的な数値で現すならば、マイニングにおいて10ビットコインの報酬を得られていた場合、半減期を迎えるとこれが5ビットコイン、2.5ビットコインと文字通り半減していくという形になります。

この半減期は、プログラムによっておよそ4年に1度訪れることになっており、過去3度あった半減期は価格の大きな変動を招いた前例があります。

次回の半減期はこれまでの周期から2024年と予測されており、ビットコインの価格に大きな影響が及ぼされると考えられています。

ビットコインの価格は普段から変動が大きく、「ビットコインETF」と「ビットコインの半減期」という大きなイベントもあるため、過去のデータから未来の推移を細かく予測するのは難しいと思われます。

少額投資による投資リスクの低減やイベント時における大きな変動に備えるなど、総合的な判断が必要だと考えられます。

おすすめの記事